2025/11/09(日)
安城市の狭あい道路整備と後退用地の補助制度について
皆さんは「狭あい道路」という言葉をご存じでしょうか。普段の生活ではあまり意識することがないかもしれませんが、土地を売買するときや家を建て替えるときに、思わぬ影響を及ぼすのがこの狭あい道路です。今回は、安城市が定めている狭あい道路に関する方針と、後退用地にある工作物の撤去補助金について、不動産のプロの視点から分かりやすくご紹介します。
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目次
安城市が定めている狭あい道路の方針
狭あい道路とは、幅員が4メートル未満の道路のことを指します。都市計画法や建築基準法では、建物を建てる際に「接道義務」として幅4メートル以上の道路に接していなければならないと定められています。しかし、昔からある住宅地では幅の狭い道路が多く残っており、これが建築や再開発の際に課題となるのです。
安城市では、この課題を解決するために「狭あい道路拡幅整備要綱」を定めています。建て替えや土地利用のタイミングで敷地を道路側に後退させ、将来的に道路幅を4メートル以上に整備していくことを目指しています。
この方針のポイントは以下の通りです。
【主な内容】
- 安全性の確保:火災や災害時に消防車や救急車が通れるようにする。
- 生活環境の改善:歩行者や自転車が安心して通行できる道路を整備する。
- 街並みの向上:狭い道路を少しずつ広げることで、住みやすく美しい街をつくる。
参照:狭あい道路道路拡張整備
後退用地にある工作物の撤去補助金について
敷地を道路側に後退させる場合、そこにある塀や植栽などの工作物はどうなるのでしょうか。長年住んできた家の前にあるブロック塀や門柱を撤去するとなると、費用がかかりますよね。
安城市では、この負担を軽減するために「補償金制度」を設けています。後退用地を市に寄附する場合、塀や植栽などの撤去・移設にかかる費用について、上限10万円まで補償金が支給されるのです。
【補助金が出るケース】
- ⚫︎後退用地や隅切り用地を市に寄附する場合
- ⚫︎塀や植栽などを撤去・移設する必要がある場合
- ⚫︎条件を満たせば、最大10万円まで補償金が支給される
【補助金が出ないケース】
- ⚫︎後退用地を自己管理する場合
- ⚫︎この場合、撤去や移設の費用は自己負担となり、補償金は支給されない
寄附の場合は市が測量や分筆登記なども負担してくれるため、費用面でのメリットが大きいといえます。

補助金が出るケースと出ないケースの金額差
ここで気になるのが「補助金がある場合とない場合で、どれくらい差が出るのか」という点です。
- 補助金が出るケース(市に寄附する場合) → 確定測量費用(約50万円)及び、撤去・移設費用のうち 最大10万円まで市が負担してくれるため、自己負担は軽減されます。
- 補助金が出ないケース(自己管理する場合) → 確定測量費用及び、撤去・移設費用は 全額自己負担となります。
例えば、道路後退分を市に寄付するためにブロック塀の撤去や門柱の移設に15万円かかったとすると、
- 補助あり → 自己負担は約5万円
- 補助なし → 自己負担は65万円(測量費を50万円として計算)
このケースの場合約60万円の差が生じる可能性があるのです。これは決して小さな金額ではなく、将来の土地売却や建て替えを検討する際には大きな判断材料になります。
最近の自動車の大型化と道路拡幅のメリット
近年、ファミリーカーやSUVなど車体の大きな自動車を選ぶ方が増えています。車幅が広くなったことで、狭い道路では「すれ違いが難しい」「駐車場から出入りしづらい」といった不便を感じることもあるでしょう。
道路が広がることは街全体の安全性や利便性を高めるだけでなく、自分自身の生活にも直接メリットがあるのです。例えば、
- 大きな車でもスムーズに通行できる
- 車庫からの出入りが楽になる
- 子どもや高齢者が歩いていても安心できる
道路拡幅は資産価値にもプラス
さらに見逃せないのが、資産価値への影響です。道路が広がることで敷地の接道条件が改善され、建築の自由度が高まります。結果として、土地や建物の評価が上がり、将来売却する際にも有利になるのです。
不動産市場では「接道条件の良さ」は重要なポイントです。狭い道路に面した土地は買い手が敬遠しがちですが、拡幅された道路に面していれば「安心して暮らせる」「車の出入りがしやすい」といった魅力が増し、購入希望者にとってプラス要素となります。
つまり、道路拡幅は「今の暮らしやすさ」だけでなく「将来の資産価値」にも直結する投資なのです。
まとめ:狭あい道路整備は未来への投資、そして資産価値向上のチャンス
狭あい道路の拡幅は、一見すると「自分の土地が減ってしまう」「塀を壊さなければならない」といった負担に感じられるかもしれません。しかし、長い目で見れば街全体の安全性や快適性が向上し、資産価値の維持・向上にもつながります。さらに、最近の自動車の大型化を考えると、道路が広がることは日常生活の利便性を高める大きなメリットでもあります。
安城市の補助制度をうまく活用すれば、費用負担を軽減しながら街づくりに貢献できます。これから土地の売却や建て替えを検討される方は、ぜひ狭あい道路の方針と補助制度を理解しておくことをおすすめします。
私たち不動産のプロは、こうした制度を踏まえながらお客様の土地売却や建築計画をサポートしています。狭あい道路に関するご相談もお気軽にどうぞ。街と暮らしをより良くするために、一緒に考えていきましょう。
安城市で土地の売却の相談は三河不動産売却センターへ
三河不動産売却センターは、西三河エリアを中心に、創業90年にわたり地域に密着した活動を続けています。不動産・空き家の売却や買取に加え、解体に関する相談にも対応しています。
また、リフォーム事業も手がけているため、家の状態に合わせた柔軟な提案が可能です。
不動産・空き家の解体や売却をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
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